いざ、避難生活をした時のために総務省が非常用持ち出し袋の内容の例を示しているのをご存じでしょうか。
■非常用持ち出し袋の内容の例(人数分用意しましょう)
- 飲料水、食料品(カップめん、缶詰、ビスケット、チョコレートなど)
- 貴重品(預金通帳、印鑑、現金、健康保険証など)
- 救急用品(ばんそうこう、包帯、消毒液、常備薬など)
- ヘルメット、防災ずきん、マスク、軍手
- 懐中電灯、携帯ラジオ、予備電池、携帯電話の充電器
- 衣類、下着、毛布、タオル
- 洗面用具、使い捨てカイロ、ウェットティッシュ、携帯トイレ
■備蓄品(食料・飲料・生活必需品など)
- 飲料水 3日分(1人1日3リットルが目安)
- 非常食 3日分の食料として、ご飯(アルファ米など)、ビスケット、板チョコ、乾パンなど
- トイレットペーパー、ティッシュペーパー・マッチ、ろうそく・カセットコンロ など
非常用持ち出し袋を準備するときに、あれも必要、これも必要…と非常用持ち出し袋に入れたら袋がパンパンになって「これ、一人で持って避難できるかな?」と不安になったりしませんか。実は私がそうでした。
そこで、この記事では、効率的に非常用持ち出し袋の中身や防災グッズを準備できるように以下の3点について解説しています。
- 非常用持ち出し袋の中でいらないもの(優先度が低いもの)
- 避難時にあった方がいいもの
- 非常用持ち出し袋の中身で最低限揃えたほうがいいもの
最後まで読んでいただければ幸いです。
非常用持ち出し袋と備蓄品の中で、いらないものは5つ!
ズバリ、非常用持ち出し袋と備蓄品を準備するときにいらないもの(優先度が低いもの)は以下の5つです。
非常用持ち出し袋 | 備蓄品 | |
---|---|---|
貴重品 | ○ | |
マッチ、ろうそく | ○ | |
ティッシュ | ○ | |
毛布 | ○ | |
ロープ | ○ |
これらの防災グッズは「必要のないもの」ではありません。
あくまでも揃える優先度が他のものより低いだけですので、できるだけ揃えておくようにしましょう。
- 貴重品(預金通帳、印鑑、現金、健康保険証など)
- 東日本大震災が記憶に新しいですが、当時、印鑑や通帳、キャッシュカードがなくても一定の金額までは本人確認書類のみで下ろせました。
ですので、非常時は本人確認ができるものを持ち出すようにしましょう。
- マッチ、ろうそく
- 火事の恐れがあるので、避難所で火を使うのは大変危険です。灯りが必要であれば、ランタンを使用し、お湯を沸かすのであれば、カセットコンロを使うようにしましょう。
- ティッシュ
- トイレットペーパーのほうが使用用途が広いので、優先度的にはトイレットペーパーのほうが高いです。ティッシュもかさばらないのでないに越したことはないですが、トイレットペーパーほど高くはないです。
- 毛布
- 毛布を非常用持ち出し袋に入れるのはどう考えても無理ですね。
私は毛布ではなくかさばらないアルミシートを入れています。これで寒い時期に避難しても安心です。
- ロープ
- ロープは、けがをした際の止血に使用できたり、避難所で洗濯物を干したりと様々な用途に使用できます。ただし、揃える優先度としては低めです。
非常用持ち出し袋と備蓄品の中で、準備の仕方に工夫が必要なものは3つ
非常用持ち出し袋の中身と備蓄品を揃えるとき、工夫が必要なものが3つあります。
それぞれ解説します。
非常用持ち出し袋 | 備蓄品 | |
---|---|---|
携帯ラジオ | ○ | |
飲料水 | ○ | ○ |
軍手 | ○ |
- 携帯ラジオ
- 携帯ラジオは手回し式だけだといざというときすぐにラジオが聴けない場合が想定されるため、乾電池でも聴けるものを用意しておくと安心です。また、蓄電されないとラジオが聴けないもの、手回ししながらラジオが聴けるものなど事前に機能を確認しておくといいです。
防災用ラジオの場合は、携帯の充電ができたり、ライトやブザーがついていたりと複数の機能が付属しているものも多いので、欲しい機能がそろっているものを選ぶようにしましょう。
- 飲料水
- 避難所では水は大変貴重です。食器を洗ったりすることも難しいので、非常用持ち出し袋に入れる飲料水は2Lではなく500mlを複数本入れるようにしましょう。
- 軍手
- よく見る白い布製の軍手は単体だと被災した時にけがをしやすかったりします。
ですので、被災地でがれき撤去作業などを行う際は、防刃軍手や軍手とゴム手袋を重ねて使うといいです。警視庁のTwitterアカウントでもつぶやかれています。
引用:警視庁警備部災害対策課私は、非常用持出袋の中に軍手とゴム手袋を入れています。災害現場での作業の際、それぞれ単体として活用できるほか、軍手の上にゴム手袋を重ねることで、切り傷・擦り傷防止と同時に、薬液等から手全体を保護し、また滑り止め、防寒にもなります。普段、草むしりの時も使ってます(^^)v pic.twitter.com/tLOVMTtEIj
— 警視庁警備部災害対策課 (@MPD_bousai) March 30, 2018
リンク非常用持ち出し袋と備蓄品の中で、避難時にあった方がいいもの4つ
最後に首相官邸のサイトでリストには載っていませんでしたが、避難時にあった方がいいものをリストにしました。
非常用持ち出し袋 備蓄品 耳栓、アイマスク ○ エアーマット ○ 寝袋 ○ 大きな手提げ袋 ○ - 耳栓、アイマスク
- 私はまだ避難をしたことはないのですが、キャンプに行くときにあった方がいいアイテムなのでピックアップしました。避難所で寝泊りする場合、すぐ隣で知らない家族が寝ていたりすると、いびきや話し声がうるさくてよく寝られなかったりします。
また、避難所の灯りも自分で調節することは難しいので、避難所での生活を少しでも良い環境にしたければ準備しましょう。100円ショップでも買えます。
リンク- エアーマット
- 避難所で寝泊りする場合、アルミシートで防寒できても、床が固いとよく寝られなかったりします。
キャンプ用品や防災グッズにある、風船のように膨らむエアーマットがあれば、収納時はコンパクトになるので、そこまでかさばりません。
リンク- 寝袋
- 前述の通り、アルミシートで防寒できたとしても、寝る環境が快適でないと次第に精神的に疲弊していきます。寝袋があれば、冬場は温かく眠ることができます。もし、キャンプに行く機会があれば、その時に寝袋の寝心地や使い勝手を確認するといいでしょう。私は、使用頻度の低い寝袋にお金をかけたくなくて、ネットで数千円の寝袋を買ってキャンプにもっていったところ、寝心地が悪くて眠れませんでした。
ですので、多少値が張っても快適で持ち運びしやすいものを選ぶとよいでしょう。
リンク- 大きな手提げ袋
- 避難所で荷物を仕分けたり、必要なものだけ持ち歩いたりする際に手提げ袋があると便利だと内閣府の防災情報のページで実際に避難した方のコメントがあります。
エコバッグなどを非常用持ち出し袋に入れるとよいでしょう。
参考:内閣府「防災情報のページ」
防災グッズは用途によって3種類
防災グッズは、用途によって3種類あります。
- 非常用持ち出し袋:避難時に必要なもので非常用持ち出し袋の中に入れておきます。
- 備蓄品:自宅避難時に必要なもので自宅に保管しておきます。
- 防災ポーチ:外出時に被災した際に必要なもので常に携帯します。
非常用持ち出し袋の中身|最低限揃えたほうがいいもの
非常用持ち出し袋の中身を準備するとき最低限揃えたほうがいいものは、以下となります。
- 飲料水・食料品
- 救急セット・常備薬・マスク
- 充電器・携帯ラジオ・照明
- 衣類
- 防寒グッズ
- ヘルメット
- 新聞紙・ラップ・手ぬぐい・レジャーシート・アルミホイル・エア枕・軍手
新聞紙・ラップ・手ぬぐい・レジャーシート・アルミホイル・エア枕・軍手は避難時に複数の用途で使用できるものです。例えば、新聞紙は防寒対策、ラップは水が使えない時にお皿にかぶせてその上に食べ物を乗せて食べれば、お皿を洗わずに済みます。
非常用持ち出し袋のセットは無印などで買える
非常用持ち出し袋を自分で用意するのが面倒臭い場合、無印良品で3種類の非常用持ち出し袋の取り扱いがあります。目的に応じて購入してみてはいかがでしょうか。
【無印良品】いつものもしも備えるセット5,490円(税込)
セット内容は以下の通りです。
アウトドアやキャンプで使うことができる自宅避難の際に役立つセットです。
蓋つきの箱で届くのでそのまま自宅で保管できます。
この中には飲料水・食料品はないので、ご自身で揃えてください。【無印良品】いつものもしも備えるセットの中身
- 不織布マスク
- 携帯用救急絆
- 除菌シート
- EVAケース・ファスナー付
- コンパクトヘッドライト
- 耳栓・ケース付
- 大判ボディシート
- 撥水サコッシュ
- エマージェンシーシート
- 袖口が長い軍手
- 携帯トイレ(3日分)
- 巻いて結べる長タオル・極薄手
- キャンドルミニ
- いつものもしもハンカチ
- いつものもしもメモ
リンク【無印良品】いつものもしも持ち出しセット3,990円(税込)
いつものもしも持ち出しセットは避難するときに必要なものがそろっていて、防水の取っ手付きの袋に入っています。また、付属の撥水サコッシュに入れて持ち運ぶこともできます。
※前述の「いつものもしも備えるセット」と一部中身が重複します。【無印良品】いつものもしも持ち出しセットの中身
- 不織布マスク
- 携帯用救急絆
- 除菌シート
- EVAケース・ファスナー付
- コンパクトヘッドライト
- 耳栓・ケース付
- 大判ボディシート
- 撥水サコッシュ
- エマージェンシーシート
- いつものもしもハンカチ
- いつももしもメモ
リンク【無印良品】いつものもしも携帯セット990円(税込)
いつものもしも携帯セットは外出先で災害が起こった場合に役立つものがそろっています。外袋はエチケット袋として利用でき、付属のEVAケースに中身を入れて、バッグに入れておけば普段使いもできます。
【無印良品】いつものもしも携帯セットの中身
- 不織布マスク
- 携帯用救急絆
- 除菌シート
- EVAケース・ファスナー付
- いつものもしもハンカチ
- 家族で決めておく連絡のルール
リンク無印良品以外にも非常用持ち出し袋のセットはあります。リュックとセットだとそのまま部屋においておけるので便利です。
リンクまとめ
本記事では、以下の3点について解説しました。
- 非常用持ち出し袋の中でいらないもの(優先度が低いもの)
- 避難時にあった方がいいもの
- 非常用持ち出し袋の中身で最低限揃えたほうがいいもの
日本では各地で毎年のように様々な災害が発生しています。
いつ起こるかわからない災害に備え、防災グッズを揃えたり、見直してみてはいかがでしょうか。